N.Cさん

- 普段私は目の前の仕事に全力で打ち込めているのだろうか?と考えさせられました。
福厳寺のみなさま、この度はテンプルステイに参加させていただき、ありがとうございました。テンプルステイから早1週間が経とうとしておりますが、参加前とは明らかに変化があるように感じています。
たくさんの学びや気づきはありましたが、特に心に残ったこと3つを綴ります。◎つつしみをもって生きる
「この1週間はつつしんで(慎み/謹み)行動してください」と初日に伝えられ、「つつしむって何…?」と、はてなマーク状態でスタートしたテンプルステイ。たとえば移動や食事中につい人と雑談をしてしまうところを「口を慎む」。(これが正直一番難しかったです..!) でも実践してみると感覚が研ぎ澄まされて、鳥の声に耳を傾けたり、風を肌で感じたり、米の甘さに感動したり…。「普段どれだけ意識を垂れ流してるんだろう。」と日常の一瞬一瞬に目を向けられていないことに気づかされました。◎お寺での食事
お寺では御作法がたくさんあり、覚えるのにも一苦労でした。なんと言っても毎日の食事!ご飯を口にするまでに長い長いお経を唱えて、幾つもの御作法をこなして、ようやくご飯にありつける。1~2日目までは咀嚼音やお腹の音が聞こえるくらい静寂な中での食事は違和感だったし、御作法は何度も指摘されて「やらされている感」いっぱいでした。でも「同じ釜の飯を食う」というけれど、その場に居合わせる人との調和を感じたり、御作法一つ一つの意味や意図を理解すると自然と振る舞いが身についていたり。3日目には食事の時間が心地の良い時間に。(何よりお弟子さんたちの心が籠った御作法は美しく、見惚れておりました。 )◎未来なんてわからないから今この瞬間を生きる
修行中は当日まで何をするのか予定を知らされず、スマホも時計も身につけない。時間の流れもよくわからないまま、今目の前の作業に没頭する。普段は予定をみっちり組んで、淡々とタスクをこなしている自分にとっては新しい不思議な体験でした。草抜き一つとっても、淡々とブチブチむしるのではなく、草木が根を張っているのを感じながら抜く。竹の枝落としもどうすれば負荷なく切断面を美しくできるか考えながらノコギリを操る。作務をし終えた後の充足感とシャワーの気持ちよさは格別でした!この感覚を味わってしまった私は、普段私は目の前の仕事に全力で打ち込めているのだろうか?と考えさせられました。早くも日常の流れにのまれてつつはありますが…小さいところだと、靴を揃える、使った場所は綺麗に戻す、それだけでも心が整い毎日気持ち良く過ごせています。今ココに集中することで仕事と衣食住のメリハリがつき、頭がスッキリしている感覚があります。仕事のメールひとつとっても、「相手にとってわかりやすい文章かな?」「この資料があると助かるかしら?」と相手へ真心を込めた振る舞いを意識するようになりました。自意識過剰かもしれませんが、以前よりも仕事の関係者と気持ちの良い関係性を築けているような気がしております。何事も自分の捉え方次第なのですね…。
全身の筋肉痛が薄れていくことに寂しさを感じながら…。(笑)
今回のテンプルステイで体感した良い習慣はこれからも日常で継続していきたいと思います。
本当にありがとうございました!!