参禅者の声

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関川桂太郎さん

自我ではなく、相手のための愛語を発することを心がけることで、海のように人を受け入れる人になりたい

〇気づき

海がどんな川の流れも拒絶せずに受け入れるように、どんな人に対しても、海のように受け入れることが大切であることを、最終日の朝課で、英幸和尚がお話くださいました。

私に足りていないことを優しく諭していただいている気がして、心に染み入りました。

オープンに人を受け入れることに対しずっと苦手意識があり、不要に引いてしまっている自分に改めて気づかされました。話かけることでどう思われるかという、自我を過剰に意識してしまっているのだと思います。

解散後の茶話会のような場は元来苦手でしたが、楽しい気持ちで最後までいれたのは、サンガの皆さんの空気間のおかげです。あの感覚で、これから人と接することができれば、と思っています。

内弟子さん達の言葉の使い方は、とても学ぶことが多かったです。相手に寄り添い、言葉を丁寧に使っておられることがよく分かりました。

自我ではなく、相手のための愛語を発することを心がけることで、海のように人を受け入れる人になりたいな~という、誓願を持つことができました。ありがとうございす。

〇今後の生活に生かしたいこと

・美しさを意識する
内弟子さん達の様々な場面で、所作、姿勢、言葉等が、とても美しいな、と感じました。現代の社会では、効率性や経済性にもとづく「正しさ」が優先される傾向にあるように感じています。たとえば、外食産業で、安く、早く食べられることが「正しさ」だったりしますが、そこには、「美しさ」の視点はないように思います。自分の価値判断の基軸として、「美しさ」を意識していきたいと思います。

・丁寧さを意識する
自分の生活の中で、「ながら」がすごく多いことに気づかされました。食事をしながら、スマホを見る、人と話しながら他のことを考えている等々。「いま、ここ」がないがしろにされ、意識が持っていかれている状態で、とてももったいないことだと教えていただきました。食事の際、飲み込む瞬間まで丁寧に味わえているか?内弟子さんからいただいたお言葉です。「ながら」をなくし、「いま、ここ」を丁寧に味わうことを大切にしたいと思います。

・メリハリを意識する
今、何をする時間なのか、メリハリを持って過ごすことの大切さを学びました。特に、習慣には、ものすごい力があると思うので、朝・夕のルーチンをきっちり決めることが大切だと感じ、タイムスケジュールを作成してみました。瞑想やお経を唱える時間等を新たに加えたことで、今までだらだら見ていたスマホの時間等はないことが分かりました。後は、実践あるのみです。

・自分(心と体)への気づきを意識する
心と体は密接に関わりあっていて、心が強張ると体も緊張する、逆に、体が緩むと心も緩む、心より体へアプローチするほうが易しく、そのためには、自分の体の緊張に気づく(それが瞑想)ことが大切であることを大愚和尚から教えていただきました。また、意識が現象にも大きく影響することを学びました。強引になんとかしてやろうとするより、緩んで、こうなったらいいな~という意識のほうが強いという、不思議な体験でした。まずは、自分がどういう感情や意識、肉体の緊張、強張りを持っているのか、気づいていくことが大切だと感じました。

〇最後に

このたびは、大愚和尚をはじめ福厳寺の皆様方には、テンプルステイという究極の日常を味あわせていただき、ほんとうにありがとうございます。特に、内弟子さん達の身口意には、学ばさせていただくことが多かったです。また、一緒に修行していただいたサンガの皆さんからも、大いなる気づきをいただき、感謝しております。  

                                       合掌